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海ノ民話のまちプロジェクトアニメーション
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海ノ民話のまちプロジェクトアニメーション

「海ノ民話のまちプロジェクト」は、海と深く関わりを持つ日本の「海との関わり」と「地域の誇り」を、子供たちに伝え語り継ぐプロジェクトです。

2018年

  • エピソード
  • 作品詳細
  • 第1話 寿都の風泙さま

    むかし、ニシン漁でにぎわった寿都の町は、船をひっくり返すほどの強い風「出し風」で人々が困っていた。ある日、ニシンの大群がきたが「出し風」が吹き、漁夫たちが出漁するか悩んでいた。そこに不思議な少年があらわれ、少年が鎌をふるうと、風がおさまり大漁のニシンが獲れた。少年の正体は風の神様だったのだ。

  • 第2話 亀の松

    むかし、海亀が多く見られた浅羽の海辺に激しい嵐がきて高潮が襲った。多くの村人は高台に避難し無事だったが、佐吉は妻のお松と幼い息子を波にさらわれた。佐吉は二人を海辺で探すが見つからない。途方に暮れかけた時、神様に祈ると、息子の場所を教えてくれた。側には一匹の亀が横たわっていた。子供を助けたいという想いが母を亀に変えたという。佐吉は息子が持っていた松を植え、やがてその松は「亀の松」といわれるようになった。

  • 第3話 おなべ岩

    おなべというおばあさんとおじいさんが、海で岩に巻き付いている大きなタコを見つけた。ふたりはタコの足を家に持ち帰り、おいしく食べた。次の日も、そのまた次の日も同じ場所にタコの足があり、おなべばあさんはタコの足を毎日持ち帰り食べた。8日目、タコの足をとろうとしたとき、おなべばあさんは海に連れ去られてしまう。「欲を出したのが悪かった」と謝ると、タコは助けてくれた。それから浜の岩を「おなべ岩」と呼ぶようになった。

  • 第4話 高麗島の伝説

    高麗島という島の人々は信心深く、お地蔵さまを大切にしていた。ある日、正直者の敬太郎の夢にお地蔵さまが現れ「私の顔が赤くなるとき、島に大変なことが起こる」と告げた。敬太郎の話を聞いた人々はお告げを信じたが、敬太郎を妬む茂兵衛が地蔵の顔を赤く塗った。赤い地蔵の顔を見た島の人々は船に乗り沖へと逃げた。茂兵衛は「大変なことなんて起こるわけない」と笑っていたが、やがて島の火山が噴火し島は海に沈んだ。茂兵衛も助けられ、島の人々はお地蔵様のお陰で難を逃れた。

  • 第5話 海の神と陸の神

    美しい白浜に心をうばわれた陸の神。しかし白浜は海の神の治めるところ。ある夏の日、陸の神は昼顔のツルを浜辺に伸ばし白浜を自分のモノにしようとした。それを許さない海の神、美しい白浜をめぐり陸の神と海の神の戦いがはじまった。その戦いは『台風』。やがて激しい戦いは収まり陸も海も豊かにするのだった。

  • 第6話 大根明神のアワビ祭り

    花渕浜の沖合いに、海の底に沈んだ大根明神があった。ここに船が近づくと、逆波が起こり船が転覆しそうになるので、漁師たちは「大根様」と崇め、近づこうとしなかった。しかし、ある漁師が大根様の近くで漁を行った途端、船は沈みかける。漁師が改心し祈ると、巨大なあわびが船底の穴を塞ぎ難を逃れた。現在も大根様の近くで採れたアワビを供え、海の安全と大漁を祈る祭りが行われている。

  • 第7話 甚助さんの板子

    焼津港に甚助という若い船乗りがいた。ある日、不吉な朝焼けを見た甚助は今日の航海をやめるよう船長に頼んだが、船は讃岐を目指して出港した。ところが紀州の沖で台風に遭遇し船が転覆してしまう。海に投げ出された甚助は板にしがみつき、大波にのまれながらも必死に耐えていた。しばらくすると海は穏やかになり、航海術を知っていた甚助は、北極星を目指して泳ぎ続け、助かった。

  • 第8話 おたるがした

    愛媛県中島饒(にょう)地区にある島に大きな津波がきた。島の村人たちは山の上に逃げて助かったが、家はひとつ残らずこわれ、畑も流されてしまった。大人たちが途方にくれていると、突然、子どもたちが笑い出した。そこには、人が作れないような大きな「樽」が転がっていた。樽のように頑丈な村を作るという気持ちを強くし、村を立て直す力の源になった。今もその場所は「おたるがした」といわれている。

  • 第9話 一里島

    ある美しい月夜、佐世保沖の100の島たちが佐世保湾に集まった。島たちはお酒を飲んだり歌を歌い宴を楽しんだ。しかし島たちは夜が明ける前に元の場所に戻らなければ二度と戻れなくなってしまう。酔って寝てしまった弁天島は、元の場所に帰れなくなった。しかしここが気に入った弁天島。岸からちょうど一里の場所で一里島と呼ばれる様になった。一方、佐世保沖の島たちは1つ無くなったので「九十九島」と呼ばれる様になった。

  • 第10話 奥武観音堂由来

    琉球王国に唐の国からやってきた唐人が琉球の王様に金の仏像を届けた。それは唐の船乗りたちからの贈り物で「仏像を『奥武』に安置してほしい」とのこと。しかし「奥武」という場所は国中に沢山あり、事情もわからない王様は家来に調べるように命じた。やがて、遭難した唐人を助けたという奥武という島が見つかった。話によると奥武島の人々は、遭難した唐人を救出し手厚く介抱した。唐人は島の人々に感謝し仏様の絵を渡し「この様な仏像を送るのでお堂を建てて待っていて欲しい」と言い残し島を去ったという。その話を聞いた王様は大変喜んで「奥武島」にお堂を建て贈られた金の仏像を祀った。

  • 第11話 お夏と藤平

    藤平の乗る船が難破し、普代村に流れ着いた。怪我が回復するまで村長の家で過ごし、村長の娘、お夏の介抱で藤平は回復、江戸へ帰っていった。その後、藤平の乗る船が村の近くに着くと、必ずお夏に会いに行き、二人は将来を約束する仲となった。だが、藤平の乗る船が村の近くを航海しなくなり、お夏は別の男性のもとへ嫁入りしてしまった。

  • 第12話 サザエと弁天岩の女神様

    能生の村に平助どんという男がいた。漁で海へ出ようとしたとき、海岸の岩の間にサザエを見つけたが、まだ子どもだったので海へ返した。その後、平助どんが漁に出たとき、荒波で舟底が壊れ、平助どんは海に落ちそうになったが、目を開けてみると岩に座っていた。サザエが神様に頼んで助けてくれたのだった。その岩は「上がり岩」と呼ばれている。

  • 第13話 錨の溝

    かつて富山湾の海底には深い谷があり、主が棲んでいるといわれ、人々は「錨の溝」と呼んでいた。ある日、魚津の網元・彦左衛門のもとに侍が訪ねてきて「私は、錨の溝の主の皇子、結婚をするので婚礼に使う道具を借りたい」と願った。侍の正体は、以前漁師だった彦左衛門が助けた錨の溝の主の子ども。それが分かり、家宝でもあった婚礼の道具を貸すことにした。婚礼の後、有磯海が突然荒れることはなかったという。

  • 第14話 五頭龍と弁天様

    むかし、相模国鎌倉の深沢に広い湖があった。ここに五つの頭を持つ恐ろしい五頭龍が棲み人々を苦しめていた。ついに五頭龍が人を喰うようになった時、天女が姿を現した。その麗しさに五頭龍は天女を妻に迎えたいと申し出る。天女は悪い心を捨てれば契りをかわすといい、改心した五頭龍と夫婦となった。天女と五頭龍が結ばれた島は江の島と呼ばれるようになった。

  • 第15話 お屋敷になったクジラ

    江戸時代、串本ではクジラ漁が盛んにおこなわれていた。人々はクジラがもたらす恵みに感謝していたが、江戸時代末期、村は大飢饉に見舞われ、クジラも姿を見せなくなり苦しんでいた。そのとき串本の商人が、江戸に運ぶ米や味噌等を村人へ配り助けた。その数年後、クジラがあらわれ、漁をしているとクジラはいつの間にか大きな流木に変わっていた。村人は商人への恩返しとして、流木で『稲村亭』を建てた。

  • 第16話 えびすさまとにわとり

    美保関は魚がたくさん獲れ、漁師たちは「えびすさまのおかげ」と美保神社(えびすさま)へのお参りを欠かさなかった。そのえびすさまには秘密の楽しみがあった。毎晩、揖屋(いや)神社の美しい姫神さまに会いに行き、宴を楽しんでいた。朝には美保神社に戻るため、にわとりに「朝になったら鳴いて報せて」と頼んでいたが、ある日にわとりが告げる時刻を間違ったため、えびすさまが怪我をしてしまった。その後、美保関の人たちは鶏や卵を食べなくなったという。

  • 第17話 速吸瀬戸の守り神

    たくさんの魚が生息する速吸瀬戸は、潮の流れが速く漁をするには危険な海域、それは悪い神の仕業だった。それを知った海の神は悪い神を岩に封じ込めた。さらにその岩に船がぶつからないよう岩を金色に輝かせて目立つようにした。ところが海賊たちがこの金色の目印を奪い、金色の目印がなくなり多くの船がこの岩にぶつかり沈むようになったので、タコの夫婦にこの海峡を守らせることにした。海峡を守るため離れ離れになったタコの夫婦は悲しんでいたが、それを知った漁師が、海の神様にお願いし、岬の神社に玉を対岸の神社には剣を祭り、海峡の安全を人間たちに任せることになった。

  • 第18話 湯野浜の大亀

    浜辺で漁師の太助が岩に腰掛けると、それはケガをした大亀だった。大亀がいた場所には湯が湧き出しており、太助は湯に浸かりにきた大亀に、毎日食べ物を与えた。ケガが良くなった大亀が海へかえったその日の夜、太助は夢の中で大亀の仙人から「この浜に温泉をつくり、傷ついたものを癒しなさい」と告げられる。村人たちは湯野浜に湧いた温泉に神社を立て、これを湯蔵権現と名付けた。

  • 第19話 いわき鮫川のサメ伝説

    松川の海には、背中に磯のような藻が生えたサメが棲み、一部の漁師から 『松川様』 と敬われていた。ある日、殿様が松川を散策していると、松川様に遭遇した。人を襲う恐れのあるサメだと聞いた殿様は弓で松川様を射止めた。その後、殿様が荒れた川を渡ると、弓の刺さった松川様が襲いかかってきた。川を渡りきると愛馬は息絶えてしまい、殿様は愛馬の死を悲しみ、馬頭観世音を建て馬の霊を祀った。

  • 第20話 くじらの夫婦

    くじらの夫婦が、信州の小海が素晴らしいところだと聞き、海を出て移り住もうとした。小海を目指していると松の木の精が現れ、小海は山だと言う。くじらの夫婦はがっかりしたが、松の木の精は 「小海に海はないが、山は海に豊かな水を届け、海を支えている」 という。くじらの夫婦は山と海は繋がっていることを知り、海に帰っていった。

  • 第21話 河童の詫び証文

    海でおじいさんが牛を洗っていると、海中から河童が牛の尻子玉を抜こうとした。捕まった河童は命乞いをし、「二度と悪さをしない」という証文を書き、 毎朝、魚を届けることを条件に許してもらう。翌朝、 軒先に河童の詫び証文と魚が届いた。 欲が出たおじいさんは、魚がたくさんかけられるよう、鉄の鉤が幾つもついたものを軒先に置いた。しかし、河童は鉄が苦手だったため翌朝から魚は一つも届けられなくなった。

  • 第22話 堀止地蔵

    平清盛と重盛親子は、日本海と琵琶湖を結ぶ深坂峠に運河を作る工事を進める。しかし、峠にかかると、どうしても動かせない石が現れた。お坊さんがお経を上げると、石が光りお地蔵様が浮かび上がった。重盛は「御仏のお導きにちがいない」とこの計画を中止した。重盛が祀ったお地蔵様は『掘止地蔵』と呼ばれ、峠を行き交う人々を見守ったという。

  • 第23話 天のかけ橋と金樽いわし

    遠い昔、男女の神様がはしごで丹後の島に降り、仲睦まじく暮らしていた。ある日、はしごが倒れ二人の神様は天に戻れなくなる。その倒れたはしごが『天の橋立』といわれている。長い年月が経ち、丹後の国の殿様が阿蘇海に舟を浮かべ、お酒を飲んでいた。楽しくなって踊り出した殿様は、金の樽を海に落としてしまう。すると金色のいわしが大漁に穫れるようになり、『金樽いわし』と呼ばれるようになった。

  • 第24話 竜宮のはなたれ小僧さん

    むかし、花を売って暮らすおじいさんとおばあさんがいた。ある雪の日、おじいさんは、売れ残った花を乙姫様に差し上げようと、川へ投げこむ。すると、おじいさんは花のお礼に竜宮城に招待され、乙姫様から「はなたれ小僧」をもらう。はなたれ小僧は鼻水をすするたびに、欲しいものを何でも出してくれる。二人は裕福になると、はなたれ小僧を家から追い出した。すると、たちまち二人は貧しい暮らしに戻ってしまった。

  • 第25話 銀のつづらと金の浜

    藤十郎が漁をしていると、経櫃が網にかかった。お寺に持っていくと『大般若経』 という有り難いお経だとわかる。その後、お経を寺に届けたお礼だと稚児からつづらをもらう。「家に帰るまで開けてはならぬ」と言われたが、帰り道に開けてしまう。すると中には金や銀が入ってた。家に持ち帰り喜んで開けてみると、中から龍が飛び出し、藤十郎はつづらを浜に戻した。つづらを置いた浜は金色に輝き、『金浜』と呼ばれるようになった。

  • 第26話 ゼンパはん

    村人から「ゼンパはん」と呼ばれる、善八という若い漁師がいた。不漁続きのある年のこと、漁に出たゼンパはんは海坊主と遭遇。ゼンパはんが恐怖で目を覆うと、海坊主は「目を開けえ」と繰り返す。翌朝、舟の上で目を覚ますと、海坊主の代わりに大きな岩が立っていた。舟の中の魚を村人にわけると、取っても取ってもなくならない。ゼンパはんは海に手を合わせ、海坊主にお礼を伝えた。

  • 第27話 クジラのお礼まいり

    母クジラが海でうたたねをしていると、潮が引いて動けなくなってしまった。子クジラの泣き声を聞いたお地蔵様は、母クジラを助けるため海に向かって呼びかけ、集まった海の生き物たちが母クジラを救出し、無事に海の中に帰ることができた。それから春になると鯛崎島には30頭ものクジラがお礼まいりにくるようになった。

  • 第28話 折居婆さんと鰊

    江差(えさし)に「折居婆さん(おりいばあさん)」という知恵(ちえ)を持ったお年寄りが住んでいて、村人たちにたよりにされていた。ある時、ニシンの不漁について相談されて海辺に行ってみると、ふしぎな老人に白い水が入ったカメをわたされる。それを海にまくと、ものすごい数のニシンがやってきた。今度はあまりの重さにあみが破れてしまい、折居婆さんはまたふしぎな老人に相談し……

  • 第29話 鮫川のサメ伝説「化身した黄金の鮫」

    子どもにめぐまれなかった長者夫婦が、神様にいのった結果、とても美しい女の子をさずかった。しかし成長した娘(むすめ)はどんどん弱っていってしまう。そして「渡良瀬(わたらせ)の池が見たい」と言って、連れていかれると、池に飛びこんでサメの姿になった。娘は池の主の黄金のサメだったのだ。娘がねていたふとんには……

  • 第30話 竜王の子の約束

    南房総(みなみぼうそう)の富浦(とみうら)の海は、とても豊かでも波が高いことが多く、漁師たちはこまっていた。久々のなぎの日、見たことのない大きな魚がかかり、魚は竜王(りゅうおう)の子だと名乗った。「にがしてくれたらお礼をする」と言うので、漁師たちは魚をにがしてあげたら、それからというもの……

  • 第31話 虻が島の大蛇

    富山湾(とやまわん)にうかぶ「虻(あぶ)が島」は、昔は「蛇(へび)が島」と呼ばれ、島の中央のいずみに大蛇(だいじゃ)が遊びにくるので、人間は立ち入らない島だった。ある日漁師の若者が島の美しさにひかれ、おきてを破って上陸すると、雨雲が広がって大蛇が出てきたので、あわててにげ出した。若者が島をはなれると……

  • 第32話 娘に化けた大ウナギ

    駿河湾(するがわん)からウナギがのぼってくる「鰻沢(うなぎさわ)」で、漁師たちは弱い毒を川に流す「毒もみ」という方法でウナギをとっていた。漁師たちがごはんを食べていると娘(むすめ)がやってきて、「毒もみはやめてください」と言ったが、また同じように漁をはじめた。大きなウナギがとれたのでさばいてみると、おなかの中から娘に食べさせたあわ飯が出てきて、漁師たちは沢(さわ)の主が娘に化けていたのだと知る……

  • 第33話 泉小太郎伝説

    昔、長野県の北部には竜(りゅう)のすむ大きな湖があり、竜の子どもが人間の姿をして老夫婦にあずけられ、「泉小太郎(いずみこたろう)」と名づけられた。山あいの村はせまい畑をたがやすのもひと苦労で、広い湖を田んぼや畑としてたがやせたらと考えた小太郎は、母親の犀龍(さいりゅう)をたずねる。犀龍と小太郎は力を合わせて、山々をつき破って川をつくり、海につなげたため、湖のあとには豊かな大地が広がって……

  • 第34話 仏島

    三河(みかわ)大島の近くには切り立つ山のようにそびえる岩ばかりの島があり、あたりの岩場では船の事故が多く、「死者の海」と呼ばれていた。ある兄弟が石の塔(とう)を運ぶためにこの海にさしかかると、船は難破して亡霊(ぼうれい)たちにおそわれ、やっとのことで村へもどった。その後、その島には兄弟が運んでいた石塔が建っているのがわかり、村人たちがこの海で亡くなった人たちの供養(くよう)を行うと……

  • 第35話 琵琶の名手と水の姫「逢坂の関清水 蝉丸物語」

    竜宮城(りゅうぐうじょう)に住む豊玉姫(とよたまひめ)は、にぎやかな逢坂関(おうさかのせき)に行ってみたいと思い、カメに化けて川を上り、琵琶湖(びわこ)にたどり着いた。そこで出会った旅の神、猿田彦(さるたひこ)にたのまれて、逢坂関で旅人たちを見守った。さらに、美しい音色で琵琶(びわ)を演奏する蝉丸(せみまる)も、「音曲・芸能の神」としてまつられることになり……

  • 第36話 影ワニ

    島根県太田市ではサメのことをワニと呼び、岩場のどうくつにすむ「影(かげ)ワニ」というおそろしい魚をおそれていた。影ワニは風や波の静かな日に出ると言われ、「なぎの日に漁に出てはならない」というおきてが作られた。そのおきてを破って海に出ると、大漁になるかわりに、影ワニにおそわれてしまうのだった。村人の言うことをきかずになぎの日に船を出した若者が、影ワニが現れた時に板を投げこんで自分の影を消すと……

  • 第37話 海の姫宮の旅

    昔、瀬戸内海(せとないかい)に船の往来が増えだしたころ、海の安全を見守る神様である市杵島姫(いちきしまひめ)が、神社を築くために旅に出た。とちゅうで、岩国の浜(はま)の美しさにひかれて、着がえを行ったり、化粧(けしょう)をしたりして、旅のつかれをいやした。そして、にじ色にかがやく雲がかかる安芸(あき)の宮島に神社を構えて……

  • 第38話 このしろばあさん

    おだやかな漁村で、漁師たちは豊かな海のめぐみに感謝しながらくらしていた。ある日、たくさんとれたこのしろを食べながら浜辺(はまべ)で酒を飲んでいると、「このしろほしやぁ」「このしろ返せ」と言いながら、おそろしい顔でこのしろをねだる老婆(ろうば)が現れた。漁師たちは神様にいのり、のちに、なくなった命をなぐさめる供養塔(くようとう)を建てて……

  • 第39話 大猿島と小猿島

    愛媛県(えひめけん)の由良(ゆら)半島では、潮の流れが速いおかげで、おいしい魚や貝がたくさんとれた。昔、ここにサルの親子がすんでいたが、子ザルが足をすべらせて海に落ち、それを助けきれなかった母ザルの悲しみが悪霊(あくりょう)となって、海でいたずらをするようになった。話を聞いた神様はかわいそうに思い、親子のサルを島としてまつり……

  • 第40話 八幡宮の神輿

    高知県の須崎(すさき)には、海の豊かさをもたらしてくれる八幡様(はちまんさま)とその神輿(みこし)を大切にする人々がくらしていた。ある時、大津波(おおつなみ)におそわれて、大切な神輿が海に流されてしまった。神輿は太平洋をただよって伊豆(いず)まで流れつき、西伊豆の漁師たちが神輿をまつると豊漁となった。村人は神輿をむかえにいき、もどるかもどらないかをおみくじで問うと、神様は……

  • 第41話 長者と河太郎

    昔、松浦(まつうら)市の青島は3つの島に分かれていて、島民たちは行き来に苦労していた。この島々をひとつにするために、長者が工事を計画したが上手くいかない。こまった長者が神様に相談したところ、じゃまをしているのは河童(かっぱ)の河太郎(がたろう)一族で、頭(かしら)に会って話してみることをすすめられる。長者は頭をつかまえて工事を手伝ってくれるようにお願いすると……

  • 第42話 琴姫の松

    琴姫(ことひめ)の松と呼ばれる、風がふくと琴のような音がする松があり、村の人は漁に行く前に海の安全を願って手を合わせていた。ある日、琴を持つ娘(むすめ)の乗った船が流れ着き、動けなかった娘は人々の手当てによって元気になった。この村が津波(つなみ)におそわれた時、娘はその琴の力で津波をしずめ、浜辺(はまべ)には娘のくしだけが残されて……

  • 第43話 島の天狗さま

    北海道の天売島・焼尻島(てうりとう・やぎしりとう)の漁師、太吉(たきち)の舟(ふね)が急に動かなくなり、底にあなが開いてどんどん水が入ってきたが、岩にはい上がると舟は元のようにうかんでいた。となりに住む与助(よすけ)も山へ木を切りに行って、ふしぎなことがあったという。こまった2人が巫女(みこ)に相談したところ、それは島に住む天狗(てんぐ)の意地悪だという。しばらくすると、助っ人の大きなカメが岸へ寄ってきたので、島民たちは天狗のいる森へと案内した。天狗はおこり出し、島は三日三晩大あらしになったが、カメも負けずに天狗の住む太いオンコの木にたどり着き、力任せにそれをゆすると……

  • 第44話 かんだ蟹

    外ヶ浜(そとがはま)で宿を営む三吉(さんきち)は、連れとはぐれたという絵かき風の男を宿にとめた。数日がたって宿代のことを切り出すと、男がお金を持っていないとわかり、男は「金がはらえない代わりにできることをしたい」と、馬のわらぐつに墨(すみ)をつけて紙の上におしつけ、さらに小さな筆を持ってさらさらとかきこむと、あっという間にかにの絵が完成した。その上、男はかにを海に帰すといい、海水にゆらゆらと紙をゆらすと、なんと紙からかにがぬけ出てゆっくり海に泳いでいった。以来、毎年春になると……

  • 第45話 神割り岩

    昔、志津川(しづがわ)の戸倉寺浜(とぐらてらはま)と北上の十三浜では、村境の争いが絶えなかった。ある年、不漁が続いて食べるものにもこまっていると、村境あたりに大きなクジラが打ち上がった。両方の村人がおたがいに自分たちのものだと言い張り、争いがはげしくなってきた時、稲妻(いなずま)が走って大きな音がし、クジラの近くの岩に雷(かみなり)が落ちて割れ目ができた。村人たちは、神様からの「争いをしないで仲よく分け合え」という教えであると理解して……

  • 第46話 黒神と赤神の戦い

    昔、出羽の男鹿(おが)には赤神という心やさしい神さまが、南部の十和田湖には美しい女神が、津軽(つがる)の竜飛(たっぴ)には黒神というあらあらしい神さまがいた。黒神と赤神は女神をわがものにしようと戦いを始めたところ、黒神の勢いが上回り、赤神は男鹿にのがれて「空寂(こうじゃく=くじゃく)の窟(いわや)」という岩穴に姿をかくすことに。しかし、女神は戦いに負けた赤神に同情して「空寂の窟」に移ったので、黒神は天をあおぎ……

  • 第47話 トドの恩返し

    昔、心やさしい福太郎(ふくたろう)という漁師がいた。ある日、漁に出た福太郎はおおぜいの子どもたちが小さいトドをいじめているところに出会い、助けて海にはなしてやった。何日か過ぎたころ、福太郎が漁に出ると、舟(ふね)のそばに子ども連れのトドが現れて、「先日は子どもを助けていただいてありがとう。ときどき烏帽子(えぼし)群島の岩かげに行ってみてください」と言った。岩かげのくぼみの中には魚がひしめいていて……

  • 第48話 鹿狼山の手長明神

    新地の海辺に住む長吉(ちょうきち)という男の子は、初めて父親の舟(ふね)で海に出たときに、一番高く見える鹿狼山(かろうさん)を目印に岸にもどればいいことを教えられた。鹿狼山には、昔々、手長明神とよばれる手の長い神様が住んでいて、白い鹿と白い狼(おおかみ)をおともにして、ここの生きものや人々のくらしを見守っていた。長吉が大きくなって、うでのいい漁師になっても、海からもどると、海のめぐみと無事に帰ってこられたことに感謝をわすれず……

  • 第49話 雪どけ塚の白ヘビ

    昔、夏見城というお城を囲む土塁(どるい)の近くに「雪どけ塚」と呼ばれる不思議な小高い塚(つか。土がもり上がっているところ)があった。その上にはりっぱな松の木が生えていて、根元の大きなあなに住む白ヘビが、夜になると松の木の決まった位置に姿を現した。その光る目の美しさとやさしく気品のある姿を、村人たちはおそろしさもわすれてうっとりとながめていた。ある日、漁に出ていた2人組の漁師の舟(ふね)が急なあらしにまきこまれた。すっかり沖に流されてしまい浜(はま)にもどる目印をなんとか見つけようとしていたそのとき、はるか遠方に青い光を見つけた。その光を白ヘビの青い目だと信じて死に物ぐるいでかいをこぎ続けた2人は……

  • 第50話 千住大橋と大亀

    江戸時代のはじめ、大変な暴れ川だった隅田川(すみだがわ)に橋をかけるように、土木工事の名人が任命された。川には主といわれる大亀(おおがめ)がすんでいて、その住みかがちょうど橋をかける付近の川底にあったので、くいを打ちこむのがうまくいかなかった。そこで、その場所をさけてみたところ、さほどの苦労もなく打ちこむことができた。ずらした分だけ橋脚(きょうきゃく)のはばが広くなって、見た目に不ぞろいになったものの、千住大橋が完成した。その後も、たまに舟(ふね)が橋の下でひっくり返ると「大亀様がおこってそうした」などといわれたが……

  • 第51話 鯨神輿

    海老江(えびえ)に住む彦兵衛(ひこべえ)という船頭が、ある夜、夢の中で「沖の深みに大きな獲物(えもの)がすんでいる」と神様のお告げを受けた。網元(あみもと)の清与衛門(きよえもん)も同じお告げを受けたと言い、2人で海の深いところを調べてみると、大きな鯨(くじら)が見つかった。鯨はこの海で800年生きてきたが、命が燃えつきようとしている今、飢え(うえ)や水害で苦しむ村人のために、体を役立ててほしいと言う。そこで、村中の男女や近くの村々が力を合わせて鯨を引きあげて……

  • 第52話 蛸神さま

    その昔、三郎助(さぶろうすけ)という信心深いじいさまが住んでいた。ある夜のこと、三郎助の夢に八幡(はちまん)様が現れて、「じいさまは大変信心深いと聞くが、わしはお前のところへ行くぞ」とお告げがあった。次の日の朝、「もったいないことじゃ」と海岸で待っていると、八幡様は大きな蛸(たこ)に乗り、あいの風(海から陸にふく北東の風)にふかれてやってきたので、三郎助は八幡様を大切にかまどの上におまつりした。ある年、村が大火にみまわれたときのこと、三郎助の家の上に大蛸がかぶさって火が燃え移るのを防いで……

  • 第53話 西小川十一面観音菩薩

    常福寺観音堂の十一面観音菩薩(かんのんぼさつ)は、修行の旅で福井に来ていた行基が夢のお告げによってほり上げた観音さまで、村人から親しまれ、深く信仰(しんこう)されていた。この村の漁師・三郎太(さぶろうた)もまた信仰心のあつい若者で、漁に出る前には必ずお参りしていた。ある日、三郎太は漁の最中に急なあらしにまきこまれて沖に流されてしまった。一心に観音さまに念じると、海はまたたく間に静まり、白い帆(ほ)の舟(ふね)が近づいてきて観音さまが北へ北へと導いてくれ……

  • 第54話 まりつき唄

    甲州(現在の山梨県)の呉服(ごふく)屋に仲のいい姉妹がいて、ある年、豊年を祝って2人で身延山(みのぶさん)もうでに出かけることになった。明け方船着き場に着いて、歩きつかれたこともあって先は舟(ふね)で行こうと2人は乗りこんだが、若い船頭は不慣れなのか、手つきもぎこちないものだった。一里半ほど進んだとき、「ここはあぶない天神ヶ滝(たき)よ」と言う船頭に、姉は「いますぐ舟をとめて」と必死でお願いしたが、「こんなところじゃとめられないよ」とつき放されたとたん、あっという間に舟は波にのまれ、姉妹は川に投げ出され……

  • 第55話 善知鳥峠

    めずらしい海鳥の善知鳥(うとう)の巣を見つけた陸奥(むつ=今の東北地方の一部)の国の猟師(りょうし)である弥七(やしち)は、親鳥の声をまねてひな鳥をおびき寄せ、つかまえた。昔は善知鳥を主君におくったり神前にそなえる風習があり、弥七はひな鳥を主君におくるために都へ旅立った。親鳥は悲しんで鳴きながら空を飛び回り、ついてきた。東山道を進み、信濃(しなの=今の長野県)へ入ったころには秋も過ぎて冬になっていたので、親鳥はすっかりつかれきって力つきてしまった。雪の上で善知鳥を見つけた里人は……

  • 第56話 奥浜名湖の鵺伝説

    800年ほど昔、二条天皇(てんのう)が不思議な病気にかかった。それは鵺(ぬえ)という、頭はサル、体はタヌキ、手足はトラ、しっぽはヘビからなる化け物のしわざと考えられていた。その化け物をやっつけるために、弓の名手の源頼政(みなもとのよりまさ)とその家来、また遠江(とおとうみ=現在の静岡県西部)の住人である猪鼻早太(いのはやた)に命令がくだされた。はげしい戦いの末、猪鼻早太に打ち取られた鵺は四つに切断され、猪鼻湖の周辺に落ちて……

  • 第57話 海女のトモカヅキ

    鳥羽・志摩(とば・しま)の海では、2000年前の大昔から、女性が海にもぐってアワビや海そうなどをとってくらしを支えてきた。あるとき、早く一人前としてみとめられたいとがんばる若い海女(あま)2人が、もう少しやれば大きなアワビがとれるからと、止める漁師の忠告も聞かずに漁を続けた。すると、その1人の前に深い海の底からよく似た格好の海女がすっと現れて、手招きをした。手には大きなアワビを持っていたので、思わず手をのばすと、とたんに海の底へと引きずりこまれてしまった。それはおそろしい海の妖怪(ようかい)「トモカヅキ」だったのだ。仲間の海女も同じように……

  • 第58話 しこぶちさん

    いかだ師のしこぶちさんが、小さな息子をいかだに乗せて川を下っていると、岩に当たって立ち往生してしまった。ふと見ると、河童(かっぱ)の川太郎(かわたろう)が息子を川底に引き入れようとしていたので、しこぶちさんはこの河童をこらしめた。川太郎が謝ったので、しこぶちさんは許し、再び川を下っていったが、また現れてじゃまをした。しこぶちさんはおこって川太郎を打ちのめそうとしたが、息子にたのみこまれて許すことにして……

  • 第59話 別当の潮

    淡路島(あわじしま)にある観音寺の別当ぼうさんに飼われている犬が、毎日高台から潮の流れをみていた。流れは速いときもおそいときもあり、特に潮の速い日が月に一度あることに気づいた。犬は海岸に打ち上げられた板きれをくわえて流れにほうりこみ、高台へかけ上がってながめるのを何度もくり返し、漁師たちは何をしているのか不思議に思っていた。ある日、犬は流れる板きれにとび乗ってどんどん潮に流されていき、漁師たちはおどろきあわてたが、ついにあきらめてしまった。ところが、数日たって村の漁師が陸伝いに対岸の堺(さかい)の町へ出たとき、その犬が現れて連れ帰り……

  • 第60話 大山の阿弥陀さま

    伯耆(ほうき)の国の大山(だいせん)から流れる川の河口で漁をしていたタツは、ある夜、海に光るものを見つけた。漁師たちが大きくしっかりした網(あみ)を作り、海に入れて引くと大きなつりがねが上がってきて、内側には阿弥陀如来(あみだにょらい)像があった。村人たちは、上流から流れてきたにちがいないと、つりがねと仏像を大山寺に寄進した。おぼうさんたちは、丈六(じょうろく。立った像なら高さ1丈6尺=4.8メートル、すわった像で高さ8尺=2.4メートル)の阿弥陀如来像を造り、海から上がった仏像をその首にあたる部分の中におさめ、お堂に安置した……

  • 第61話 きゅうりの神さまと山辺神社

    江の川(ごうのかわ)のそばに幸助という若者が病気の母親とくらしていた。ある日、幸助がつりに出かけると思う以上に魚がよくつれたが、「川のめぐみはみんなのもの」という母の言葉を思い出し、よくばらずに帰路についた。すると、ピカピカ光るお宮のような箱をのせた不思議なきゅうりが川上から流れてきて、開けてみると中には神様が……。2人はそれをおまつりして、毎日一心におがみつづけると母親の病気はすっかりよくなった。そして、村の人達と力を合わせてお宮を建てなおし……

  • 第62話 百貫島物語

    昔、近江(おうみ)の武将(ぶしょう)が安芸の宮島へのお参りの帰り、暴風雨にあって代々伝わる家宝の刀を海に落としてしまった。鞆(とも。現在の福山市の港町)の漁師たちに「金を出すので海にしずんだ刀を取ってきてほしい」とたのんだが、この海にはサメが出るため、だれも行こうとしなかった。「鞆の漁師はおくびょう者ばかり。情けないやつらだ」とののしったところ、漁師のなかから一人の若者が、「鞆の漁師の名がきずつけられては引っこんではおれん」と名乗り出た。若者は海に飛びこみ、刀をくわえてうかびあがってきたが、刀をわたすと……

  • 第63話 鳴門の太鼓

    昔、鳴門の海で潮(しお)が満ちてくるたびに太鼓(たいこ)のような音がドーン、ドーンとひびいてきて、みんな気味悪がっていた。若い漁師が様子を見にいくと言って海へ飛びこみ、どんどんもぐっていくと、かべのような物につき当たった。よじ登ると上は平らになっていて、乗ってみると体がフワッとういて、思い切り足でふみつけるとドーンと鳴り、まるで海の中にある太鼓のよう。調子に乗ってふみつづけているうちに表面の皮が破れ、海水がうずをまきながらものすごい勢いで流れこんで……

  • 第64話 地蔵が浜

    ある年のこと、ひどいあらしが何日も続き、川の水があふれて家も田畑もおし流されてしまった。人々が一心に神仏にいのりつづけると、大きな木のようなものが海岸に流れ着いた。それはとても大きなお地蔵(じぞう)さまで、丘(おか)へ引き上げると、不思議なことにそれまであれくるっていたあらしがおさまっていった。村人は大喜びし、このありがたいお地蔵さまをどこかのお寺におまつりしようと考えたが、動かそうとしてもびくともしない。おぼうさんが問いかけるようにお経を唱えると、お地蔵さまは北に向かいたいということが分かり、北に向かって動かしてみると……

  • 第65話 海に沈んだ鬼

    昔、豊かな漁場がある久礼(くれ)の浜(はま)の山のほうに、おだやかな赤鬼(あかおに)の親子が住んでいた。浜の村人は、鬼の親子にカツオをおそなえし、仲よくくらしていた。ある年、海があれる日が続き、漁に出ても思うようにカツオがとれず、波で船がしずむこともあった。村人たちの深い苦しみやなげきを知り、鬼は村人たちのためにと、金棒(かなぼう)の両側に二つの大岩をさして持ち上げ、大波を止める決意をした。子鬼は浜に残ることを聞き入れず、親鬼は子鬼を岩にのせてあれくるう海に入り、ふんばりながら海の中を進んで2つの岩をしずめ……

  • 第66話 琴の海の天女

    彼杵(そのぎ)の村に仲のいい3人の親子が住んでいたが、むすめは両親をはやり病で一度になくしてしまった。毎日泣いていたむすめは、気にかけていた天帝(てんてい。天にいる神)の計らいで天女として天上でくらすことになり、だんだん元気を取りもどしていった。夏の夕ぐれ、彼杵の美しい景色をながめていたむすめは、やさしかった父と母のことを思い出してさびしい気持ちになり、下界におり立った。手にしていた母の形見である琴(こと)をひきはじめると、その美しい音色はいつまでもひびきつづけ……

  • 第67話 (最終話) お倉ヶ浜とお金ヶ浜

    別々の浜辺(はまべ)でハマグリをとってくらしている「お金(おかね)」と「お倉(おくら)」という2人のむすめがいた。ある日、どこからかボロをまとった旅のおぼうさんが現れ、お金に「ハマグリを分けてもらえないか」と声をかけると、「かごの中は石ころだよ!」と言って、ぷいっと横を向いてしまった。お金が家に帰ってかごを見ると、とったハマグリは本当に石になっていた。一方のお倉はおぼうさんに声をかけられると、わずかにとれた自分と母親の分のハマグリを差し出した。おぼうさんは情け深いお倉に感謝して、仏の導きがあることを告げ……

作品詳細

日本中に残された海にまつわる「民話」「伝承」を選定し、次の世代を担う子供たちから、さらに次の世代へと語り継ぐ機運醸成を図ります。語り継がれてきた物語に込められた「思い」「警鐘」「教訓」は、現代の私たちに多くのことを教えてくれます。この活動を多くの方に知っていただき、「海」との関わりを考える機会にしていただきたいと考えています。「海ノ民話のまちプロジェクト」は、日本財団が推進する「海と日本プロジェクト」の一環として実施しています。

キャスト

立川志の太郎 山本真由美 四宮豪 冨田泰代

スタッフ

[監督]沼田心之介

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