takt op.Destiny
「苦悩を突き抜けて、歓喜に至れ――L.V.ベートーヴェン」
2021年 12話
- エピソード
- 作品詳細
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第1話 指揮-Creed-
D2との停戦を告げた『ザーガン宣言』から4年。未だ世間では『音楽』はタブー視されており、旋律は途絶えたままであった。荒廃したアメリカで、音楽を知らずに育った少年は、ある日ピアノの旋律を耳にする。奏でるのは、黒髪の青年――『タクト』。そして、彼の音色に引き寄せられるように、異形の怪物D2と、剣を手にした少女『運命』が現れる。
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第2話 音楽-Reincarnation-
全ての始まりは10年前だった。ボストンの街を襲うD2と、血で染まったコンサートホール――『ボストンの惨劇』と呼ばれた事件。その中で命を落とした名指揮者・朝雛ケンジこそ、タクトの実父であった。父を失った少年は、一人ピアノに没頭する。己の怒りを音色に込めるように。そんな彼を世話するのは、『運命』と同じ顔をした少女『コゼット』であった。
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第3話 覚醒-Journey-
ムジカート『運命』へとその身を変えたコゼット。運命は自分を『D2を倒す為の存在』と語る。運命から指揮棒を託されたタクトは、『コンダクター』として初めてその力を振るう。そんなタクト達の前に現れる二人の人物――『レニー』と『巨人』。彼らは対D2戦略拠点『ニューヨーク・シンフォニカ』に所属する正式なコンダクターとムジカートであった。
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第4話 開演-Showtime-
タクトと運命は、レニーと巨人から『正しい戦い方』についてレクチャーを受けながら、ニューヨークを目指して旅をしていた。だが、相変わらず息の合わないタクトと運命。そんな時、偶然レニーの古い知り合いである『ジョナサン』と再会する。ジョナサンは、タクト達を自分達が住む『ラスベガス』へと案内する。
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第5話 騎行-Valkyrie-
レニー、巨人と別れたタクト一向は、太陽照り付ける荒野を進んでいた。その中、D2との戦闘の余波で大陸横断鉄道を急停車させてしまう。鉄道から出てきたのは、白き甲冑のムジカートと、妖艶な笑みのムジカート。二人のムジカートを連れた男『シントラー』は、自らをニューヨーク・シンフォニカのトップコンダクターである『首席指揮官』だと名乗る。
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第6話 朝陽-Rooster-
とある街へと立ち寄ったタクト達。そこは若者たちがいなくなり、年老いた人々だけが住む町であった。アンナと運命は、ひょんなことから彼らに助けを求められる。一方、一人街をぶらつくタクトは、古びたバーから隠れ響く音色を耳にする。それは間違いなく『音楽』であった。
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第7話 真実-Noise-
旅の途中で破壊された町を目にするアンナと運命。次々と目覚め始めたD2によって襲われる町や人々。再び世界は4年前の『ザーガン宣言』以前の状態へと戻りつつあった。増大しつつあるD2の脅威の中、タクトは一人何かに没頭していた。白紙の五線譜を前に、必死に何かを生み出そうと虚空の鍵盤を叩くタクト。
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第8話 運命-Cosette-
目覚め始めたD2。襲われたタクトの故郷と、コゼットの死。全てはシントラーが画策したことであった。疲弊した世界の為に下等な者を切り捨てようとするシントラー。コゼットの死の真相を知ったタクトは、怒りのままにシントラーに向かう。だが、『地獄』によって傷を負うタクト。血を流すタクトの姿を見た運命、その心にこれまで感じたことのなかった感情が湧き上がり――。
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第9話 家族-Eroica-
目的の地・ニューヨークに辿り着いたタクト達。アンナの姉であり、シンフォニカの技術開発部門に勤めるシャルロッテと再会する。シャルロッテは、不完全なムジカートである運命を検査し始める。だがその時、タクトの異変に気付くアンナ。タクトの右腕に刻まれた痣、それはまるでタクトの身体を蝕むように大きく広がっており――。
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第10話 師弟-Lenny-
レニーは思い出す、自らの過去を。レニーは思い起こす、かけがえのない人の面影を。全ては為すべきことを為す為に積み上げてきた今日だった。巨人と共に待ち合わせ場所に向かったレニーは、タクトと運命に全ての真実を告げようとする。だが、そこには思わぬ人物が待っていた。
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第11話 臨戦-Orpheus-
ザーガンの口ずさむ音色と共に巨大な黒夜隕鉄が蠢動する。大樹の如く成長し始めた黒夜隕鉄が、ニューヨーク・シンフォニカを呑み込んでいく。ついに己が目的を叶えようと動き始めるザーガン。その異様な光景を目にするタクトと運命は、アンナとシャルロッテが未だシンフォニカの内部に取り残されていることを知る。
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第12話 (最終話) 託人-Hope-
運命とは、なんと残酷なものか。だが、神々がどれほどの不幸をもたらそうと、私は運命に立ち向かう。その為に戦って、戦って、戦い続け――その果てに私は『答え』を得た。歓喜は、苦悩の先にこそあったのだ。さあ、開演の時は来た。今こそ運命の喉首を締めあげてやろう 《ある男の手記より》
作品詳細
音楽は人の心を照らす光――突如として、その『光』が世界から奪われる。空から黒い隕石『黒夜隕鉄』が降った夜、世界は様変わりした。黒い隕石から生み出された異形の怪物『D2』が、大地と人々を蹂躙し始める。D2は人の奏でる旋律に惹かれ、やがて『音楽』そのものが禁忌とされた。だが、その怪物に抗う者達が現れる。音楽を力とする少女達――『ムジカート』。彼女達は、人類史に残る偉大な歌劇、楽曲の楽譜(スコア)を身に宿し、D2を撃ち破る力とした。そして、彼女達を指揮し、導く『コンダクター』。2047年。D2との抗争によって荒廃したアメリカ。コンダクターの『タクト』は、ムジカート『運命』と共にニューヨークを目指して旅していた。音楽が失われた世界で、音楽を渇望する『タクト』D2の殲滅を望むムジカート『運命』。二人の少年と少女が生み出す旋律は、歓喜かそれとも絶望か――